三成に過ぎたるもの！！関ヶ原でその名を知らしめた島左近！！

島左近の誕生

島左近は1540年、大和（奈良県）に生まれ、本名は島清興しまきよおきといいます。もともとは大和の大名筒井順慶に仕えて、大和の武将松永久秀と信貴山城の戦いなどを繰り広げました。その後順慶のもとで豊臣秀吉に従い中国攻めや荒木村重の乱などに参加しています。

主君順慶がなくなると、養子の定次が筒井家を継ぎましたが、定次が有望ではないために左近は筒井家を出奔しゅっぽんしました。筒井家を去った後、浪人左近の消息ははっきりしていません。

石田三成のもとではたらく

浪人だった左近を石田三成がスカウトします。はじめ、左近は仕官の話を断ったそうですが、三成の所領4万石のうちその半分の2万石を与えるという破格の条件で、三成はスカウトに成功しました。このときは流石の左近も驚き、三成に臣従を決めたといいます。

決戦！！関ヶ原の戦い！！

天下人豊臣秀吉が亡くなってしまい、天下はふたたび動きはじめます。五大老の1人徳川家康が禁じられていた大名間の結婚を始めたり、三成と対立していた加藤清正らに接近したりします。さらに家康の行動を監視していた前田利家も亡くなってしまうと、家康はさらに動きはじめました。

加藤清正らの武断派武将が三成を襲撃したので、三成は家康のところに逃げみます。ところがこの騒動のけじめをつけるために家康は三成を隠居させました。

左近は家康が安心している今こそ家康邸に攻め込むときだと、家康暗殺を計画します。

しかし三成は「だまし討ち」を嫌ったために、この計画は頓挫してしまいます。

そして三成と家康の間で対立が深まり、関ヶ原の戦いが起こりました。その関ヶ原の戦いの前哨戦では左近の活躍によって西軍側が勝利します。このときの戦いぶりにより左近の名は広まります。

また関ヶ原の戦いでは、東軍の黒田長政軍と戦います。

このときの狂気じみた奮戦ぶりによって、長政の家臣には「鬼左近」の姿が目に焼き付いて離れなかったといいます。

しかし左近の奮戦も虚しく、長政軍の銃撃によって左近は討ち取られてしまいました。

まとめ

島左近は筒井順慶につかえていた武将でしたが、順慶の死とともに筒井家をはなれ浪人となります。

そして浪人であったころに石田三成にスカウトされ、関ヶ原の戦いで武勇を上げて有名となった戦国武将でした。